イタリア語を学ぶと人生が楽しくなる!

イタリア語から学んだ人生の楽しみ方

ポジティブに、強く、そして自由に

イタリア語のクラスでは常にPositivo(ポジティーヴォ)=ポジティブでなくてはいけません。

先生にそう言われたわけではないけど、気が付いたらそう考えるようになっていました。

クラスの始めの1週間の出来事を話すフリートークの時間も、昔は”Niente di Speciale"(ニエンテ ディ スペチャーレ)=特にありませんということも多かったのですが、それでは先生は許してくれません。

「どこか行かなかったの?」「おいしいもの食べなかったの?」「リラックスタイムはなかったの?」と、小さなニュースを引き出そうと質問攻めになります。

英語のクラスだと仕事の話に転換されたりもしますが、イタリア語のクラスでは仕事の話はあまり歓迎されません。(先生の個性によるとは思うのですが)

ということで、平日は仕事一色でも、その前の週末の話をしたり、何か見聞きして感じたこととか、自分で夕飯作ったよ、とか少しでもポジティブな話題を探すようになり、

今では自然に頭が小さなポジティブニュースを記憶するようになったのか、クラスで「えっと、、、」と話すことに困ることがいつの間にかなくなりました。

 

たとえばクラスを無断欠席しても、「Positivoな理由だったらいいわ」と先生は言います。本当はよくないだろうけど。(笑)

 

まあ、それでも皆さんいつも楽しいことばかり話せるわけではないので、仕事が忙しいとか、職場でこんな問題があるという話題が出ることもあります。

その時は先生は必ず”Forza!"(フォルツァ!)=頑張って!と励ましてくれます。

このForzaという言葉、Forzareという動詞の命令形、動詞そのものは英語のForceにあたる言葉です。

「強いる、むりをして努力する」と結構強い意味なので、意外と励ましの言葉は厳しいわね、ということなのですが、実は私はこの言葉も好きです。

名詞だと”Forza"「力、強さ」という意味なので、”Forza”と言われると、「強く、ね!」と励まされている気がして、弱気になっちゃいけない、強くなろうと言う気持ちになるのです。

「つらい状況を耐えてね」、というよりは、「強くなって乗り越えよう、あなたなら大丈夫!」という、より積極的に物事に取り組む思いを感じるんです。

少々勝手な解釈かもしれませんが。。

 

クラスの終わりには、今日これからの予定を聞かれます。

ある時誰かが”何も予定がない”というと、先生が"Sei Libero."(セイ リベロ)「じゃあ、あなたは自由なのね」と返していました。

土曜日の午後予定がないなんて、私もそんなことしょっちゅうではありますが、ちょっとしゅんとしてしまいそうな状況、それを見事に一瞬でポジティブな言葉に置き換えた先生。

確かに、先生にしてみれば土日はレッスンが詰まっていて、それこそお休みで予定がない自由は本当にうらやましかったのかもしれません。

 

そう言われてみると、”Niente di Speciale"な日なんて本当はないはず。

何もない時も「自由」である幸せを感じられるPositiveな心があれば。

 

いつもPositivo=ポジティブに、何か問題があってもForza!=強く頑張って乗り越え、そして自由を楽しむ。

私がイタリア語を学ぶ中で教わった、人生を楽しむための大切な考え方です。